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《マルテー》刷毛のイノベーション!新時代の刷毛「SWITCH」正式発売開始

刷毛の革命!刷毛の時代をSWITCH!

2023年6月6日、大塚刷毛製造株式会社(東京都新宿区)の「マルテー」ブランドから、新時代の刷毛SWITCH(スイッチ)が正式発売された。

この刷毛は数年前から、大塚刷毛製造主催のマルテー祭や各種フェアなどで、テスト販売されていた商品だ。
既に当製品を購入済みの塗装関係者も少なくないが、晴れて誰でも一般の人でも購入できる製品として、大塚刷毛から正式発売が行われた。

ペイントビズ的には正直言うと、「やっと正式に出したか!」という感想。
この刷毛は、国内近代塗装の歴史169年を塗り替えるブレイクスルー、と言っても過言で無い超革新的な刷毛だ。

このスイッチ刷毛、最大の特徴は柄の部分が木製ではなく、削りだしのアルミ鋼材(6色展開)+3種のヘッド(毛質)からチョイスできる事に尽きる。

従来の木製品に比べて洗浄性に優れ、また水性刷毛の保存の際の「木製の柄が腐る」といった柄の腐食に悩まされる事が無くなる。

肉抜きされたアルミ削り出し加工と、表面の着色アルマイト加工よって軽量に仕上げられ、メカニカル的な雰囲気でデザイン的にも洗練され、職人心をクスグるマッシブなイメージをも持ち合わせる。

構造は非常にシンプル。ヘッドを左右のアルミ板で挟み込み、リングで締めるだけ。

カラバリは6色が用意され、好きな色を揃えるのも良し、水性・溶剤・濃色・淡色・白専用・ヘッド(毛)違いなど、使用用途に分けて色を揃える便利な使い方もできる。

SWITCH ハンドル 黒(ブラック) ※ヘッド(毛)は別売

SWITCH ハンドル 金(ゴールド) ※ヘッド(毛)は別売

 

SWITCH ハンドル 赤(レッド) ※ヘッド(毛)は別売

SWITCH ハンドル 紫(パープル) ※ヘッド(毛)は別売

SWITCH ハンドル 青(ブルー) ※ヘッド(毛)は別売

SWITCH ハンドル 桃(ピンク) ※ヘッド(毛)は別売

毛質は3種が用意され、伝翔15号・伯爵15号・マルチバリュー40ミリを別売で購入し柄に取り付ける。

伝翔15号

伯爵15号

マルチバリュー40ミリ

マルテーでは「経済的」と謳っているが「職人として持っていたい逸品」という、道具へのこだわりへの直球的な刷毛だ。

毛先も現在は15号のみだが、8号・10号・20号の号数違いと、毛質違いのラインナップを増やしてほしいし、筋違いだけでは無く、平刷毛ができれば使い勝手もさることながら、海外への商品展開で世界の塗装を激変させるツールになる事も考えられる。

更に複数本が固定できる「SWITCHハンドル専用ホルダー」や「SWITCHヘッド専用刷毛保存容器」とかが出たら、職人は間違いなく飛びついて購入する!

例えば、自動車整備工が昔はKTCとかコーケン・TONEしか使用していなかったが、現在ではスナップオンやマックツール選んだように、「ペンキ屋はSWITCHで揃える」のような、格好良さも想像できる。

マルテーには旧来、プラグレで柄とヘッドが分離できる商品があるが、SWITCH刷毛の凄まじい特徴は、製品自体の完成度と「今まで使い捨て」(刷毛の柄)だったものを、「使い捨てでは無くした」部分にある。

刷毛は「柄と毛」が一体で、はじめて刷毛というハードウエアーだった。

しかし刷毛の柄(ハンドル)とヘッドを分離させた事で、ハードウエアーのハンドルと、毛の部分のソフトウエアーに分けたことだ。
ヘッド部分を他社へライセンス生産させる事だって可能だろう。

これは、ビジネスモデルの大転換のはじまりだ。
SWITCH刷毛を市場に投下したことは、大塚刷毛製造の非常に大きな決断だと思う。

今後、SWITCH刷毛のバリエーション展開に大いに期待したい!

SWITCH刷毛は、全国の大塚刷毛特約店(塗料店・塗装用具店)、マルテーPlusで購入が可能。
是非とも手にとって、新しい時代の刷毛を体験してほしい。

もうはじまってるよ!刷毛の新しい時代が。

画像引用:大塚刷毛製造株式会社

©︎PaintBiz By 二見勇治

二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。