検査用ロボ・外壁塗装ロボ
国内ではこのほかにも、高松建設株式会社では打音検査を行うロボットが開発されている。
これならば、足場を使わなくとも全面の壁面検査が可能だ。
画像引用:高松建設株式会社【ロボットによる外壁点検システムを共同開発】
こちらは筆者の主観的な考えにはなるが、非常に完成度が高いように思える。
そして、別のケースでは発表のみだが、新生ホームサービス株式会社は「IoT/ロボティクス・デベロップメント」と題し、外壁塗装用ロボットの開発を表明している。
画像だけではあるものの、足場にロボット移動用のレールを設置して外壁塗装の自動化を狙っている。
画像引用:新生ホームサービス株式会社 IoT/ロボティクス・デベロップメント
こういった技術革新が進めば、もしかすると塗装工や職人は「ロボットのオペレーター」に職種が代わる懸念もある。
実際に手を動かすのは養生と塗料の攪拌、あとは機械の管理と塗料の充填、ケーブルやホース配りがメインの仕事になるかもしれない。
工業製品塗装や自動車塗装のジャンルでは数十年も前からロボットによる塗装は行われているものの、建築塗装となるとロボット塗装の開発はまだ始まったばかりだ。
今回は国内の建築塗装関連ロボットの代表的な事例を紹介した。
出来不出来に関しては評価が分かれるところだが、こういったチャレンジ精神には評価をしたい。
しかも、まだまだ他の事例も多い。
今後は更に多くの塗装ロボットが登場し、それによって未来の現場も大きく変わるだろう。
今のロボットにはまだ感情は無いが、人間ですら感情が無いような奴等は大勢いる。
次回の建築塗装ロボット 海外編(その1)、建築塗装ロボット 海外編(その2)の前にこちらの動画を見ていただき、人とロボットの関係性を考えるのも悪くない。
©︎PaintBiz By 二見勇治
著者:二見勇治 Futami Yuji
建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。