ペイントビズ(PAINTBIZ)

2023年4月《大阪マルテー祭の全容レポート》Vol.1

大阪では9年ぶりの【マルテー祭】全貌を徹底レポート!

2023年4月1日、2日と2日間にわたって開催された大阪マルテー祭。
ペイントビズでは大阪へ前日入りして、開催初日の朝イチから会場へ入った。

待ってました!と、言わんばかりに開会セレモニーから始まり、大型モニターに大阪マルテー祭のオープニング動画が映し出された。
超胸アツ!

※ご注意:マルテー祭は塗装業界専門の業販向け即売会のため、会場での特別価格は本記事で非公開となっています。

開会の挨拶として各来賓や大塚刷毛製造株式会社、脇信一郎取締役社長の挨拶、開会式のクライマックスはテープカットだ!
皆さんお待ちかねの「大阪マルテー祭」がスタートした。

入場開始と共に続々と入場者が会場入り。凄い熱気でマルテー祭に対する期待が否が応でも膨らんでくる。
「うわー、マジすごい人~」と、人の流れに乗って会場入り。

会場すぐのエントランスには、今期イメージデザイン、虹のアーチに出迎えられた。
その横には特大サイズの刷毛のモチーフがそびえる。
誰もが入場口で会場パンフを手に取り、「何処にナニがあるのか?」入念にチェック。

上の写真は開場直後の撮影で、入場者数の多さが分かるはずだ。

更に入口には、インスタ用のフォトブースが設置され、SNSに疎かった大塚刷毛のチャレンジが垣間見える。
ハッシュタグには”#さいじゃなくてまつり”と、前回の記事でも取り上げたキーワードもあった。

ここでは多くの来場者が撮影していたものの、筆者は「ひとりぼっち」、午後に会場入りするペイントビズスタッフと合流する前は「ボッチでの参加」なので写真は後にしたい。
だが会場に入ると、顔見知りの大塚刷毛社員の方々から声をかけられ、少し寂しさから開放された。

因みに会場のレイアウトは以下のような感じ。

虹のアーチをくぐると刷毛・ローラーコーナーがあり、最初にSWITCH(スイッチ)刷毛の特設ブースが目に飛び込んできた。

持ち手は従来の木製では無く、アルミ製の刷毛。
更に表面はアルマイト加工を施し、カラバリも豊富。

工具好きな職人ならば物欲を誘う逸品。

この刷毛の特徴は、ハンドル(持ち手)と交換ヘッド(刷毛部)がセパレートされていて、毛質やサイズで交換が可能。
更に劣化したら、ヘッドのみの交換もできる優れモノだ。

しかしこの刷毛は、マルテーがマルテー祭やフェアなどでしか販売していない限定品。
また、現在は筋違しかなく、スイッチには平刷毛や目地刷毛のラインナップはない。

ペインビズが考えるに、この刷毛が普及してしまうと、「既存の木製刷毛のビジネスモデルが淘汰されるかな?」とも感じる。
この刷毛は破壊と創生、両方のパワーを持つ恐るべきツールかもしれない。
そのため、マルテーは大きなイベントのみで、実験的に販売しているのではないだろうか。

かつてコダックがデジカメを発明し、そのデジカメの普及により、自社のビジネスモデルを破壊させたようなパラダイムシフトすら秘めているかも。

そして、この刷毛の試し塗りも行われいた。
マルテー祭では、各ブースのほとんどで試し塗りができる。
更に大塚刷毛の商品知識豊富なスタッフ達からは、刷毛の性能や特徴が説明され、次々と試し塗りが出来ることは貴重な体験だ。

因みに筆者は何気に陰キャなので、切欠がないと見知らぬ人と話すことが出来ないが、大塚刷毛のフレンドリーなスタッフ達から気軽に声をかけられついつい話し込む。

次に目に入ってきたのは、白神。
メイドイン秋田を標榜し、商品名には世界遺産の白神山地の”白神”が実に神々しい。

以下特徴。
●ストレート化繊刷毛でありながら、ウェーブ化繊刷毛と同等の含み性能。
●均一な塗料の吐き出しと毛のまとまりにより、ダメ込み・隅切り作業に高い性能を発揮。

こちらでも試し塗りが出来、多くの塗装関係者が試し塗りをしていた。

何気に刷毛を見てみると、マルテーの便利グッズも置かれていたりと細かいところも見逃せない。
実際の刷毛に”刷毛フック“が使われていたりと、自社商品の紹介に余念がない。
「う~んスキが無い!流石!」
では、次のブースに行ってみよう。

もうすっかりお馴染みの”プラグレ”。
使った事のない人がいたら一度は試して欲しい刷毛だ。

因みに大塚刷毛が各塗料メーカーと共同で実施している「塗料別推奨品カタログ」の多くにも、プログレが選ばれている。
※塗料別推奨品カタログの紙版は、マルテー特約販売店に連絡すれば持って来てくれる(はず)。
それだけ品質の高い刷毛ということだ。
しかも、毛も柄も全て樹脂で、耐薬品性能が高い事から、何気にハウスクリーニング業界でも人気がある。

但しラインナップが筋違のみで、建築塗装で平・目地刷毛しか使わない地域の人たち(過去記事:刷毛は全国共通ではない)は最初から選べないのがチョット残念。

まだ入り口から少し入っただけでコレだから、塗装マニア&塗装のプロならば「この後どんだけ色々あるんだろう?」というワクワクが止まらない!
来なかった人は今回は後悔して、次回は必ず来場すべし!

次のページでは、更にブースと商品を紹介したい。

次のページまだまだ序の口。各ブースを紹介!

二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。