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和の色を子どもたちへ 「和カラ WA COLOR キッズプロジェクト」開始

和の色を子どもたちへ「和カラ WA COLOR」を使用したワークショップ

株式会社日本意匠商店(本社:東京都杉並区)は、和の色と新しい販売スタイルを提案する塗料「和カラ WA COLOR」を使用した、新しいワークショップの取組み「和カラキッズプロジェクト」をスタートいたします。

和カラ WA COLOR キッズプロジェクト

このプロジェクト担当者でもある(株)日本意匠商店取締役の増田さんに話を伺いました。

― 塗料と子どもは、少し遠い感じがしますが、なぜこのプロジェクトを思いついたのでしょうか。プロジェクトへの想いをお聞かせください。

はい。私は以前、子どもに関わる仕事をしていました。今現在も、幼児教育や、未来の保育者養成、保育現場向けの研修にも少し関わっています。自分が現場にいたときから感じていたことなのですが、子どもの周りにある「色」は、すごく少ないなと感じています。原色やポップな色はあるのですが、あいまいな色であったり、淡い色が特に少ないなと。子どもたちは想像力が豊かなので、彼らが触れる色もまた、多様性があり、豊かであって欲しいと思い、まず環境を用意することを考えました。「原風景」を美しくしたいと。

―「環境」「原風景」という言葉がありますが、詳しくお聞かせください。

大学院では、環境が子どもに与える影響をテーマを研究しました。研究の中で、保育内容に自然環境との関わりを取り入れることによって、豊かな経験を担保するだけでなく、それが原風景となりESD教育(Education for Sustainable Development)につながることや、美術教育の重要性・レッジョエミリア教育を保育者が正しく理解し、美術館等の社会資源を積極的に保育内容に取り入れることで、保育の質を高めることを明らかにしました。
平たく言うと、「子どもに豊かな経験を保障しよう」「多様性のある楽しい体験を重ねることが、彼らの原風景となり、将来につながっていく」ということなのですが。

―研究結果がこのプロジェクトと結びついたのですね。

そうなんです。「あれ?和カラを使うことで子どもたちに楽しい体験を提供できるぞ!」と気付きました。
弊社の代表である平野は、デザイン教育に関わっていたので、「デザイン」の観点からも、美しいワークショップをつくれますし、取締役の関は、「塗り」のスペシャリストです。それぞれの経験を重ね合わせることで、他にはない質の高いワークショップを提供できます。

―ワークショップのこだわりはどんなところにありますか。

かまぼこ板を利用した和カラの積み木を提案しています。おもちゃコンサルタントでもある私が吟味した内容にしました。幼稚園や保育園、学童施設など、様々な場所で使いやすいようなパッケージにしています。
遊びの展開から、子どもの様子や人数に合わせたアレンジまで、自由度も保ちつつ、遊びと原風景を意識した子どもたちが笑顔になるワークショップになっています。色説明も子どもに合わせた内容をお付けしています。現場にいる先生方にも負担がかからず、皆が笑顔になるような内容にしたいと。そこには一貫して拘りました。

―今後、御社では、廃棄される余った塗料(和カラ)の引き取りをするとお聞きしました。

はい。販売店の方から、「塗料の廃棄問題」を耳にしたことが、きっかけです。有料で廃棄をされる塗料を子どもたちに還元する仕組みをつくりたいと考えました。
塗料は、産業廃棄物として処理されます。通常は、回収された塗料は、中間処理ののち、最終処理(埋立または海洋投入)が行われます。その部分にしっかり目を向けなければと思いました。
美しい色の塗料を販売する私たちも、施工して下さる業者の方も、自宅やオフィスを和カラで彩って下さったお客様も、全員が笑顔になる方法はないかと考えた時、この取り組みが浮かびました。
この循環が軌道にのれば、子どもたちはワークショップ内でSDGsを自然に体験することが出来ます。

―今後の抱負をお聞かせください。

まずは、先行して質の高いワークショップを立ち上げ、この中に循環システムを組み込んでいきたいと考えています。
そのためには、まず和カラをしっかり広めていかなければ、と思っています。
弊社の想いに共感して頂ける仲間をどんどん増やしていきたいです。
先行する和カラワークショップについても、ご興味ある方がいらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせください。
保育園や幼稚園、イベントへの出張など、人数やご予算に応じてご提案させて頂きます。

和カラ WA COLORの由来

日本人と色の深いつながりは、古代まで遡ります。四季の移ろいとともに、木々や花たちは 様々に彩られ、その風情が緩やかに変化していく様は、日本人の色彩への感性を豊かなものにしました。
そして自然が織り成す多様な色彩には、侘び寂びを感じる日本らしい色名がつけられました。
和カラを通して、素晴らしい伝統色の世界を広げるだけでなく、色彩の豊かさや塗装が生み出す空間の美しさを伝えたいという思いで生まれました。

【製品概要
用途   : 屋内用(室内用各種ボード、木部、クロス、石材等の壁画)
屋外用(サイディング、コンクリート、木部、金属、樹脂等)
性質   : 水溶性、アクリル100%
特性   : Low V.O.C、乾燥後無臭。
艶 : 絹目艶(マット)、三煌艶(3分艶)、光彩艶(7分艶)
塗装方法: 刷毛やブラシ、布、スポンジ、ローラーまたはスプレーガンなどで、ご自由にお使いください。
基本は2回塗りになります。
乾燥時間: 通常の気温(相対湿度50%、気温22°C)の下で 1 回塗り:2 時間 仕上げ塗り:4 時間

【会社概要】
会社名:株式会社日本意匠商店
所在地:東京都杉並区浜田山4-27-26 2F
代表者:平野 雄介
設立:2020年9月
https://www.instagram.com/wacolor.japan/
TEL:080-3752-4116

【お客様からのお問い合わせ先】
株式会社日本意匠商店
e-mail:info@japandesignstore.com

二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。