高耐候めっき用の塗料は1種類
厳密に選ぶと高耐候めっき用の塗料は、選択肢として1種類しかない。
日新インダストリー株式会社から発売されている、「マザックス®(MAZAX®)」だ。
日新インダストリー株式会社:マグネシウム含有亜鉛末塗料 MAZAX(マザックス)
MAZAX®5つの特長
亜鉛・アルミ・マグネ合金めっきに対応
亜鉛、アルミ、マグネシウムを含有した高耐食性鋼材に対応した補修剤で、乾燥塗膜中に6%のアルミニウムと3%のマグネシウムを含有しております。
緻密塗膜を形成
亜鉛粉末と亜鉛フレーク粉末を併用することで、より密度の高い緻密な塗膜を形成します。腐食の進行を抑え、長期間の優れた防錆力を発揮します(※1)。
薄膜でも優れた防錆力
高密度の塗膜が50μの乾燥膜厚でも優れた防錆力を長期間発揮します。
強固な密着性で上塗り可能
1液性のエポキシ樹脂をベースとすることで、密着性が高く、かつ上塗り可能な塗膜を同時に実現しました。
良好な作業性
鉄の地肌に直接塗ることで防錆効果を発揮します。そのため、下塗りプライマーは一切不要です。1液タイプのため、配合作業の煩わしさがなく、円滑な塗装作業が可能です。
引用:日新インダストリー株式会社:マグネシウム含有亜鉛末塗料 MAZAX(マザックス)
MAZAXの説明を行ったが、いま一度、高耐候めっきのZAMの組成を以下に示したい。
ZAMの組成
Zn(亜鉛)+Al(アルミ)6%+Mg(マグネシウム)3%
では、マザックスの組成を以下に記載。
MAZAXの組成
亜鉛粉末と亜鉛フレーク粉末+Al(アルミ)6%+Mg(マグネシウム)3%
「MAZAXの5つの特徴の1」で記載されている、「乾燥膜中に…」との後、アルミとマグネシウムの含有割合がZAMと同じだ。
因みに、MAZAXしかない理由としては、この塗料が特許を取得してるため、他社が同じような製品が出せない。
つまり、特許が切れるまでMAZAXの1択ということになる。
しかもZAMは高耐候めっき市場で80%のシェア。その塗装となると、今後マザックスが注目を集めるのは必須だ。
では、その際の塗装では施工の際、ナニを気をつけるのか?
前回の「サビ 亜鉛いっぱい塗料→高耐候めっき塗料 前編」を読んで理解した読者ならば、おのずと分かると思うが施工についても付言したい。
著者:二見勇治 Futami Yuji
建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。