雨樋養生シート攻略
「雨樋養生シート」はある程度のカスタム必須だ。切れ込みを入れる。
5cmは嘘だろう。8cmは切ってる。
縦樋の金具、デンデン(竪樋 支持金物)の足を避けるスリットだ。
カスタムついでに、上下どちらかの辺に色を付ければ、現場での作業も早いだろう。重ねてズラして、スプレー一発で着色できる。
動画では説明されていないが、マジックテープが付いていない側、短辺の中央部をカットしている。
カットした箇所をデンデンの脚に差し込む。
クルッと巻いて、マジックテープを留めるだけ。
上を留めたら、下の2箇所のマジックテープもホールド。
因みにマンションや大型建築物で良く使われる縦樋は、呼び径100、外周約360mm(ジョイント部では外径約385mm)だから、大規模改修ではこの雨樋養生シートは使用できない。
幅広タイプを発売したら売れるんじゃないだろうか。
っで、ヘルメットの布テープは気になるところ。工事撮影では恒例なので目を瞑ろう。
下のシートを留めたら上側へは、別シートを巻く。
あっれ?マジックテープが付いている側がカットされている。しかも、合わせを逆にしている?
意図的にやっているのなら、なぜ逆なのか?
どちらを切ったら良いのか悩んでしまう。ユーザー側の力量が試される製品なのか?
カットされているシートを包み込むようにして、上部シートを重ね、マジックテープで保持。
これで上から塗料が垂れても、中には入り込まない。
デンデンの脚を塗らない場合は、事前に養生が必要。
同じ順序で上へ上へと巻き重ねていく。エルボ部分の仕舞は職人の力量が試される。
因みに最近の正式名称は「エルボ」となっているが、呼称はエルボー。つまり肘、elbow。
エルボー上の仕舞の後は、最後の難関「横樋(軒樋)」だ。
この動画ではふれていないが、結局はマスカーを巻くのか?
ここまでの流れは非常にスムーズ。慣れればマスカーで作業するよりも素早く養生が出来る。
次のページでは外し方の解説。こちらも作業時間の大幅節約が可能だ。
著者:二見勇治 Futami Yuji
建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。