王様のアレがニッカの原型
ニッカの正式名称はニッカポッカではなく、「ニッカーボッカーズ(英: Knickerbockers)」だ。
このズボンの原型は17世紀、アメリカへ移住したオランダ人が好んではいていた「プリーチーズ(英語)」というハーフパンツ。
昔のゴルフや登山でも見られたファッションアイテムだ。
更に遡ると。起源は中世、ヨーロッパの男性が着用した、オー・ド・ショース(フランス語)と呼ばれる脚衣で、王様が履いている例のパンツが原型。
腰周りが膨らんだ、可愛いアレだ。
このパンツは現在ではニッカ以外にも、サルエルパンツとして姿を変え、若者に人気のファッションアイテムにもなっている。
ニッカの歴史については、Wikiで読んでみるのも悪くない。
因みにペンキ屋の符丁(ふちょう)や隠語では、作業着の事を「ゴト着」(ごとぎ)という。仕事着(しごとぎ)から「し」が取れて「ごとぎ」になった。
何でも短くすれば良いわけではないが、ペンキ屋隠語は子供時代から教わっていただけに、その不思議な世界観が面白い。
そのうちペンキ屋隠語についても記事化を予定している。
「ここはロの字で、あそこはホンの字。『えつロノジなの?』、そうそうリャンコで」。
ペンキ屋以外では、全く意味が伝わらないだろう。
では本題に戻り、ニッカがペンキ屋の作業着になった核心に迫る。
これには社会的な経済現象が大きく関わっていた。
日本の経済が大きく崩れた「バブル経済の崩壊」がニッカが作業着になった所以なのだ。
著者:二見勇治 Futami Yuji
建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。