ペイントビズ(PAINTBIZ)

建築塗装業界の人手不足問題 営業職編

どの業種でも必要な職種

昨今、人材採用、人手不足はどの業種においても死活問題だ。

ここ建築塗装業界でもの人材確保に悩んでいる会社は多い。

人手不足はペイントビズでも、問題解決の方法を模索し、実装に向け奮闘している。

それに伴い、今回の記事は「営業スタッフ(営業職)」の人材確保について提起したい。
職人や工務の人材確保については、追って記事化を予定している。

先ず、塗装の概要と営業職について考えてみたい。

塗装・塗料全体の業界では、製造・販売・塗装で「製・販・装」という概念がある。
塗料・副資材メーカー、塗料販売店、塗装工事会社の3つの業種があり、はじめて「塗膜という製品」が世に放たれる。

しかし、どの業種であっても共通している職種は、利益をもって来る人、営業職だろう。

「客と関わる専門職」を営業職(営業マン)と呼び、正式な分類では「販売従事者」という。
そしてこの人材(材料)をどこからか、引っ張ってくる必要がある。

そのために求人情報に採用広告を載せることが、現在では一般的だ。

では世間一般では、人材採用のためにどれくらいの予算を使っているのかを示したい。
リクルートの「就職白書2019」に採用コストに関しての資料があったため、その一部を引用し解説を行う。

引用:リクルート「就職白書2019」

上記資料の金額は「一人を雇うのに、いくら使っているのか?」というデータだ。

上記資料の内訳を解説する。先ずは、会社の規模による採用コスト。

誰でも考えなくともわかるが、中小企業は人材採用の費用を捻出することが難しく、採用に対しての費用が少ない。
一方会社規模が大きくなれば、採用コストも大きくなる。更に大企業ともなると、人材採用がシステム化されていることと、ネームバリューの発生でコストは下がる。

次が最も重要になる業種別の採用コストだ。我々建築塗装関係者の業界は3つの業種にまたがっている。

塗装工事会社は建設業。
塗料メーカーは製造業。
塗料販売は流通業。
この3業種をたして3で割ると66.8万円。

通説では「一人の採用に100万円かかる」。
それと照らし合わせ考えると、建設業と製造業では採用コストは100万円に近く、全くそのとおりだ。

例えば、人材が必要といっている上司が、なんでも「高い高い」と言っているとしたら、このデータを見せれば黙るだろう。
但しこのデータには、「社内コスト」と「社外コスト」の説明がない。

では、次のページで建築塗装業界で働いている人数から、人材採用について色々と考えてみる。

次のページ建築塗装業界の営業職の人数

二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。