《訃報》好川産業㈱ 好川久雄会長 逝去
100億円企業に成長させた巨星墜つ
2023年5月1日、好川産業株式会社のHPに訃報が報じられた。
画像引用:好川産業株式会社
原文
令和 5年 5月 1日
各位
好川産業株式会社
訃報
弊社代表取締役会長 好川久雄は、かねてより病気療養中のところ令和 5 年 4 月 26 日に死去いたしました。
享年 74 歳(満 73歳)。
生前のご厚誼に深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます。
通夜・告別式は、過日近親者にて相済ませました。
「お別れの会」は日時・場所などの詳細が決まり次第、あらためてお知らせいたします。
なお、誠に勝手ながら、ご弔問およびご香典、ご供花、ご供物、ご弔電等は固くご辞退申し上げます。
【ペイントビズ解説】
好川産業株式会社(以後:好川産業)会長の好川久雄氏(前社長)のご逝去、ご冥福を申し上げます。
以下、同氏についてペイントビズが解説。
引用:好川産業100年史(2022年発行)
好川産業の売上を倍増させた立役者
先ずは好川産業の売上推移を解説し、好川久雄氏の功績を鑑みたい。
以下のグラフで分かるとおり、好川久雄氏が好川産業の社長に就任してから、殆どの年度で前年度売上を超え、グングンと企業成長している事が読みとれる。
好川久雄氏が社長に就任する前、1988年度から2003年度の約25年間、好川産業は年商50億円前後で推移していた。
しかし、好川久雄氏が社長に就任してからは、右肩上がりで企業成長したのだ。
但し、就任後の数年間は売上が上がっていないように見えるが、これはリーマンショックによる影響だ。
このリーマンショックによる業績低迷を期に、社内で積極的な経営の建て直しを行った結果、2010年度以降は前年売上を一度も下回ることなく、50億円企業から100億円企業へと突き進んだ。
まるで2000年初頭に躍進した、IT産業かと思わせるほどの成長ぶりは驚愕に値する。
画像引用:好川産業100年史(2022年発行)
文末として”好川産業100年史”から、好川久雄氏の言葉を抜粋したい。
好川 久雄社長の座右の銘 「強く優しく、しなやかに」に込められた思いをお聞かせく ださい。
「強く優しく」は「優しく強く」ではありません。
まず、強くなければいけません。
この言葉は、ア メリカ人作家のレイモンド・チャンドラーの著書『プレイバック』にある「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」というセリフがベースになっています。
まず「強くなければならない」ということが 私の信条です。その上で「優しくしてあげてください」と。
強い人間が優しくすることに価値があるのです。
「しなやかに」は、バネのようなしなやかさ、また起き上がり小法師のような復活力を「しなやかさ」という言葉で表現しています。
この三つがあれば幸せになるというのが、私なりの考え方です。
最後にお得意さまへのメッセージをお願いします。
「当社は創業100周年を迎えることが出来ました。ありがとうございました」という、通り一遍の謝意で終わらせたくないと思っています。
当社が得をしたとしても、お客さまが損をされていたのでは感謝になりませんから。
Win-Winの関係があればこその感謝です。
「買って利益、売って利益」がビジネスの鉄則です。
そこで私はお客さまに対しても、必要に応じて「ここを変えたほうがいいですよ」と助言してきました。また、当社にとって耳が痛いことも、進んでうかがってきました。
こうした良好なパートナー関係を今後も続けさせてくださいというのが、私の強い希望です。
当社もみなさまのご期待に添えるよう頑張りますので。みなさまも共に成長していただきたいと、お願いしたいと思います。
引用:好川産業100年史(2022年発行)
好川久雄氏:経歴
1950年 出生
1972年 関西学院大学卒 株式会社山善※1入社。
1977年 好川産業入社
1992年 取締役就任
1999年 常務就任
2000年 専務就任
2004年 代表取締役社長就任
2022年11月10日 会長就任
2023年4月26日 永眠
※1㈱山善は大阪府大阪市西区の工作機械・産業用機器・一般建材・家庭用機器などを取り扱う大手専門商社。
引用:好川産業100年史(2022年発行)
資料協力;株式会社 塗料報知新聞社
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著者:二見勇治 Futami Yuji
建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。