ペイントビズ(PAINTBIZ)

【Webインタビュー】ターナー色彩株式会社 ラバーペイント

納期と色、下地とのマッチングと耐久性

PBフタミ
JRへの納品ですと、塗料の品質や色への要求も凄そうですね。

では色について質問をします調色のことです。
実際に現在施工している会社さんがありまして、今回のインタビューになったはなしはご説明させていただいたとおりです。
その塗装工事会社さんが塗料販売店経由で聞きいたところ、調色に最低3週間かかると言われたらしいのですが、ちょっと工事会社の立場になると、発注から3週間は流石につらいのではないでしょうか?
その点はいかがでしょうか?

ターナー色彩西村氏
(一同苦笑い)
そちらに関しては大変申し訳ないんですけど、注文を受けてから生産している商品なので、受注生産的な部分がありまして・・・
元々、ストックしている材料を使って調色するのであれば、それほど時間はかからないのですが、どうしても受注生産的な塗料なので2~3週間お時間をいただいています

PBフタミ
元々在庫していなくてという事なんですね。それならば納得です。
長野の塗装会社さんも、「3週間はかかる」って言われていましたが、2週間で塗料販売店から入ったと連絡が来たと言っていましたから。

ターナー色彩西村氏
あと色に関しては、日塗工の色見本で厳密にご指定頂けましたら、その色でお出しすることも可能です。

PBササキ
他社の特殊塗料を扱っている会社さんの材料だと、2~3週間かかるっていうのは分かります。
でも、対外的にはそれで良いと思いますが、例えばお客さん(工事会社)側にイレギュラーがあって「お願いだから超特急で作ってください」と言われたらできるんですか?

ターナー色彩西村氏
正しい返事にはならないかもしれませんが、ベース塗料の在庫があれば出来ないこともないですが、他のお客様の順番もありますし、やはり同じくらいお時間を頂きたいところです。

PBササキ
一般的な建築塗料と、ラバーペイントは別物と考えたほうが良いのでしょうか?
特殊塗料としても、塗料を売っている側としては出荷する皆さんが同じだと考えてしまうので・・・

ターナー色彩西村氏
ラバーペイントは柔軟性が機能として優先する塗料なので、それぞれのお客様の塗りたい下地の柔らかさに対応しないと使っていただけません。

PB一同
なるほど~

ターナー色彩西村氏
例えば、ウエットスーツの場合は伸縮性がありますよね。
その表面に塗る場合は、生地の伸縮性を殺さないようにしないと、脱着が難しくなりますし、動きのあるスポーツに対応できません。
ユーザーの望まれる柔らかさと保温や堅牢性を考え塗料を提供しています。


写真:ターナー色彩株式会社(ゴム風船にラバーペイントを塗装)

PBフタミ
では、塗りたい素材をそちらに送って、「この材質の上に塗る」、「こういう性能が欲しい」と伝えたほうが良いのでしょうか?

ターナー色彩西村氏
研究室としては、それが一番ありがたいです。
「例えばAという塗料があって、その素材に対して密着が優れるように」と、ある程度カスタマイズができます。

お客様の側で「コレで大丈夫」と間違った施工をして、一見キレイに塗れているように見えても、直ぐに剥がれてしまっては、商品に対して信頼が生まれません。
こちらに素材を送っていただければ、可能な限り対応いたします。

PBフタミ
特に伸縮する素材ってデリケートだと思うんです。
使う目的があるからこそ伸縮性が必要な訳で、その下地の性能を殺してしまう上塗り材料だと意味がありませんからね。
でも、面白い塗料ですね。
この、ラバーペイント、他の使用例がありましたらご紹介してもらえますか。

ターナー色彩西村氏
船舶のハッチ(開口部)の部品に使われているゴムパッキン採用されています
ゴム製品というのはオゾン劣化で割れてしまいますが、ラバーペイントでコーティングを行うことで、耐オゾン性能を付与し、ゴムが割れにくくなります
新造される船舶のパッキンの表面保護材として、ラバーペイントの引き合いをいただいています。

PBササキ
製品の趣旨とは違う、イレギュラーな質問になります。
例えば、材料が余っちゃった場合、ゴム以外の下地に塗っても大丈夫なんでしょうか?

ターナー色彩西村氏
密着するか、そうでないかによりますので、何ともいえません。
但し、床にラバーペイントを塗った場合、下地がコンクリートで硬いとラバーペイントの性質の柔軟性とにマッチしません。そうなると塗膜が引っ張られて破れてしまいます。
あくまでも、ラバーペイントは柔らかい下地に対応する上塗り材としてご提供しています。
他の使用例としましては、大型の飛行場などで見かける、ゴムベルト式の「動く歩道」に絵を描きたいというご要望を頂き、ラバーペイントで施工されています。

PBフタミ
えー、大勢の人がその上を歩きますし、中にソールの硬い革靴や女性のパンプスで歩いても大丈夫と言うことなんですね。
スゴイ。

ターナー色彩西村氏
歩行箇所ですから、何十年も保たせることを目的とはしていません。そのため、数年に1度は塗り替えていただいてます。

PBフタミ
では野球場のシェア率が圧倒的に高いラバーペイントでラバーフェンスの塗り替えを行った場合はどの程度、美観という意味で耐候性があるんでしょうか?

ターナー色彩西村氏
屋外ですと3~5年は十分持つといったところです。

PBフタミ
木部や鉄部とかと同じ程度の耐候性能があるんですね。

ターナー色彩西村氏
しかし、プロ野球の野球場は、毎年スポンサーの入れ替えがあったりしますので、実際はほぼ毎年塗り替えを行っていただいています。

PBササキ
じゃースポンサーが替われば替わるほど、ラバーペイントをどんどん買っていただけるんですね(笑)

PBフタミ
塗り重ねるという事で質問です。カブリというか、隠ぺい力はどうなんでしょうか?

ターナー色彩西村氏
隠ぺい力が良いと言われている塗料よりは、若干落ちるかもしれません。
しかし現在までに多くのお客様にご使用頂いている中で「隠ぺい力が良くない」というお声はありません。

PBフタミ
隠ぺい力が心配ならば、下塗りでグレーとかを入れたほうが良いですか?

ターナー色彩西村氏
それならば、3回塗りの方が良いと思います。
但し、最終的に白とか黄色とかに仕上げるのであれば、下塗りを考える必要があるかもしれません。

PBフタミ
白の場合だと、最後に塗る上塗り塗料に黒を少し混ぜちゃえば良いんですからね。
あっ!それで、タネペンというか、調色は出来るのでしょうか?

ターナー色彩西村氏
他社メーカーさんの調色用塗料を混ぜてしまうと、柔軟性や塗料の性能が損なわれますのでお断りしております。

PBフタミ
でも、白の上に白を塗っても、永遠に仕上がらないじゃないですか。
例えばラバーペイントの黒を買っておいて、同じラバーペイントの白に入れるとかは大丈夫なんでしょうか?

ターナー色彩西村氏
同じ塗料でしたら問題ありません。

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二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。