国内の塗装工事で働いている人数は?
数字を活用して指標を持つ
このように統計情報を使って様々な推察ができた。
但しそのデータの精度や信憑性によっては、順位付けをした場合の結果も大きく違う。
また、建築塗装の業界ではマーケティングデータの活用はまだ少なく、大手ハウジングメーカーなどでは統計データと地図データを活用した”GISマーケティング”という商圏分析が行われている。
このマーケティング手法は国や自治体などが公表している統計情報、例えば年収や所得、戸建と賃貸の数、大卒者割合、管理職の割合など諸々のセグメントを地図データに当て込み、ローカルでの効率的な訪問営業を行うエリアを選別し、その情報と自社の営業データとをマッチングさせ営業戦略を策定する手法だ。
画像:国土交通省 国土情報マッピングシステム
国が運営するGISでも使い方さえ知っていれば、無料で地域の所得階層から持ち家率まで可視化できる。
塗装業界でも現在、ダイレクトマーケティングで数値的な判断を行っている塗装会社もあるが、そのうち更に進めばGISマーケティングによる販売戦略もメジャーにはなるのではないだろうか?
しかしその前に、先ずは身近なデータ、自社の活動しているエリアの分析など、小学生の算数でも出来る計算を使えば、商圏の理解力が更に深まる。
そしてその数字を活用して指標を持ち継続的な計測を行えば、それが自社の情報価値だ。
最後に今回使用した”経済センサス”から得られる情報は、まだまだ別解析が可能。Vol.2、Vol.3で更なる建築塗装業界の数値化を行いたいと考えているで、楽しみにしてほしい。
それではペイントビズ第1回目の記事。
ご覧いただきありがとうございました。
ペイントビズではこのように建築塗装業界に特化した情報配信を行っています。
身近な出来事から、今まで知らなかった建築塗装の裏側まで、多種多様な情報を配信していきますので是非ともお楽しみください!
©︎PaintBiz By 二見勇治
著者:二見勇治 Futami Yuji
建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。