ペイントビズ(PAINTBIZ)

針金でローラーハンドル?

2021.10.18

ローラーハンドルは作る時代?

「ローラーハンドルは買うモノでしょ?」
「いやいや、自分でも作れます!」

ひょうんな出会いから、不思議な展開があった。

先ずは経緯から。
実は最近、事務所を新設したPBフタミ。その事務所の建具、「造り付け棚」の天板に塗装が施されていた。

そこへ電子レンジを置いたところ、些細な衝撃で天板の塗装が見事に剥がれた。パリッと簡単に剥がれた。しかも何箇所も。
更にペタペタしているし、造り付け棚の他の箇所は「硬化不良」も発生し、ベタベタで酷い状況だ。

剥がれた箇所を観察すると、足付けや目粗しが行われていなく、尚且つ1液のウレタンらしい感じ。
「内装の天板に1液ウレタンは流石に無いだろう!」ということと、他にも水周りに問題があったため、入居当初に大家さんへ連絡。そして別のペンキ屋による再塗装となった。

当日、作業を行ったのは、職人の小出(こいで)さん。大家経由の塗装依頼のため、筆者とは初対面だった。既に状況をリフォーム会社へ話していたこともあり、塗料店へ調色発注した塗料を持参し訪れた。

小出さんも剥がれた箇所を観察し、どの程度活膜があるのかの判断を行い、ケレンを開始。その後丁寧にペーパーをかけ、1液ウレタンの上にダイレクトに2液ウレタンを塗ると、下地の塗膜が犯され溶ける心配があったため、水性のフィーラーを施工。仕事に抜かりがない。

そのとき、ナニやら不思議なローラーハンドルを取り出した。

画像:作業をしていた小出職人が見せてくれたローラーハンドル。

一見すると普通のミニローラーのハンドルに見えるが、グリップ部を見ると…

画像:針金で出来たローラーハンドル。

何それ?”針金”じゃん!

このローラーハンドルは、作業をしている小出さんが作ったのではなく、別の職人から分けてもらったとのこと。
筆者は早速その職人へ電話連絡を行った。

この針金のローラーハンドルを作っているのは、重野久夫(しげの ひさお)さん(以後:重野 敬称略)という塗装職人。
次のページで重野さんへのインタビューと、ハンドルの仕様を掲載する。

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二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。