ペイントビズ(PAINTBIZ)

2023年4月《大阪マルテー祭レポート》前日編

ほろ酔いでインテックス大阪に到着

注文は串カツの牛とタマネギ。おでんは大根と牛スジ。

観光客のオーダーだ。写真は既に2杯目。

明日大阪入りするペイントビズのメンバー達へ写真を送ると、こんな返事が返ってきた。

彼等からは「早っ」という意見が出たものの、全然早くない。
こっちは朝から飲んでるから、何が早いのか理解不能だ。

彼等とはナレッジのズレがあるため、明日合流した際には緊急MTGでその点を議題に上げ問い正したい!

筆者は立ち飲みですっかり出来上がり梅田の町を散策した後、本日の目的地、大阪マルテー祭の開催前日インテックス大阪へと向かった。

大阪メトロ御堂筋線から中央線に乗り継ぎ、コスモスクエア駅に到着。

最短の経路としては、この駅でニュートラムに乗り換え、中ふ頭駅からインテックス大阪へ向かうのが正解だが、”大阪の負の遺産”と言われている都市計画失敗の地、咲洲(さきしま)を見学するため、あえて少し歩く事にした。あと、少し酔いを覚ますため…

筆者は以前から出張の際、時間の隙間をみては各地の迷所を訪れている。

過去には長野オリンピックでバイパスが通り衰退した湯田中温泉や、”明るい廃墟”と言われたピエリ守山の廃墟っぷりもリアルタイムで体験したりと、情報収集に余念がない。

コスモスクエア駅から少し歩くと写真右側に写っている、大阪では悪名高き”さきしまコスモタワー”が見えてきた。
行政が入居企業の誘致に失敗し、仕方が無く大阪府が借り上げ現在は大阪府咲洲庁舎が入居している。
更には同じビルに入居中の”さきしまコスモタワーホテル”の賃料未払いの係争があったりと、もうメチャクチャ。

見渡せば辺り一帯は空き地だらけ。道路には乗用車が少なく、殆どがコンテナのトレーラーかトレーラーヘッドが行き交う。歩道には人影は数人しかいない。

横浜のみなとみらいも開発から発展まで30年以上の年月がかかっていたが、民間主導(三菱グループ)だからこそ収益化した。
しかし、咲洲の都市開発は行政主導で箱モノを作り、三セクが運営するという「破綻の方程式」を突き進んだ典型的な事例だろう。

その証拠に、さきしまコスモタワーからインテックス大阪へ続く歩道橋も、一見モダンな作りをしているが老朽化を放置していた。

写真右側で分かるとおり、「危険立ち入り禁止」の黄色いテープが張られ、天井を見ると、鉄部の多くの箇所で塗装が剥がれたままの状態だ。

多くの人が歩く事を想定しておきながら放置しているという事は、ペンキ屋ならば「あーそういう事なのネ」と、懐具合の察しがついてしまう。

2025年開催の大阪万博の後も同じようになるのか?それともカジノ収益で挽回できるのかは、フタを開けてみなければわからない。

歩道橋を渡り切ると長い旅路の末、やっとインテックス大阪に到着。象徴的なドーム内部へ進むとそこに出現したのは…

開催を前日に控えた、大阪マルテー祭の受付が逆光の中に出現した。

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二見勇治

著者:二見勇治 Futami Yuji

建築塗装アナリスト
企画・取材・撮影・動画清作・ライティング・マーケティング 担当
東京都出身。建築塗装業の長男として生を受け、多くの職人達の中で育つ。塗装職人と造園職人の修行を積んだ後、カメラマンへ転身。出版社カメラマンを経て2001年よりフリーカメラマン。
雑誌・書籍・広告撮影、塗装関連の写真・動画制作、リフォーム会社広告担当を経験。
建築塗装の新たな表現を模索中。